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2025年2月7日

アニコム ホールディングス株式会社

当社グループにおける
「予防・診断・治療の高度化に向けた統計的評価の考え方」について

アニコム ホールディングス株式会社(東京都新宿区、代表取締役 ⼩森 伸昭、以下 当社)は、「入って健康になる保険」を実現し、保険の本質的な価値を向上させる根底の概念として、当社グループにおける「予防・診断・治療の高度化に向けた統計的評価の考え方」を整理しましたので、お知らせいたします。
 

■「予防・診断・治療の高度化に向けた統計的評価の考え方」について

1.副作用がほぼなく、推奨可能と考えられる施策
*原則として、p < 0.1 を「傾向」として評価。
例:口腔ケアの推奨、健康的な食事(野菜摂取・水分補給)
補足:p < 0.1 の結果のみでは統計的有意とは判断せず、疫学研究・メタ解析・臨床データなどのエビデンスと統合的に評価する。
「副作用がほぼない」とは、過去の研究や実績から重大な健康リスクを伴わないと判断できる施策を指す。
実施のメリットが明らかである場合、エビデンスの蓄積状況に応じて推奨を検討する。
(*先行研究や、生理学的な機能評価等から、副作用の僅少さが評価出来る場合等においては、p<0.1に限らず、慎重な検討を重ねたうえで、推奨を行う場合があるが、その際には、その旨を明示することとする。)
 

2.実行にハードルがあり、一部に副作用の可能性がある施策

p < 0.05 を基準とし、慎重に評価。
例:特定のサプリメント摂取、特定の運動習慣
「実行にハードルがある」とは、コスト、手間、継続の難しさ、適用対象の限定性などが影響する場合を指す。
「一部に副作用の可能性」とは、特定の健康状態の際にリスクが生じうる場合を含む。
 

3.副作用やリスクの可能性がある場合

p < 0.01を基準とし、慎重に評価。
例:新規医薬品の投与、特定の侵襲的検査
補足:効果の確実性を慎重に評価し、有害事象のリスクを十分に考慮する。
対象者の特性(基礎疾患、年齢層など)を踏まえ、リスク・ベネフィットを精査する。
 

4.重大な副作用リスクがある場合

p < 0.001を基準とし、慎重に評価。
例:遺伝子治療、臓器移植、大規模な再建手術
補足:科学的エビデンスの強固さに加え、長期的な安全性データや多面的な評価を行う。
p < 0.001 の閾値が設定される背景には、リスク管理上の慎重な判断が必要であるため。
 

■エビデンス評価における基本的な考え方

本基準は、施策のリスク評価とエビデンスの確実性を総合的に判断するための目安であり、副作用リスクそのものを直接示すものではない。
また、p値は「効果がない」という帰無仮説を棄却するための指標であり、効果の規模や臨床的・実務的な意義を直接示すものではない。そのため、エビデンスを総合的に評価する際には、以下の要素を重視する。

・効果量の大きさ(リスク差、オッズ比、相対リスク、差の絶対値)
・信頼区間の幅(95%信頼区間が狭いほど確実性が高い)
・試験デザインの質(ランダム化比較試験か、観察研究か、バイアスの可能性)
・実際の施策適用時の影響(遵守率、副作用リスク、費用対効果など)

p値は統計的有意性の指標ではあるが、試験規模が大きいほど小さいp値が得られやすいため、エビデンスの解釈には効果量や試験デザインと併せた判断が必要である。統計的有意性だけに依存せず、施策の実効性を総合的に評価することが求められる。

 
 
当社グループは、2025年に創業25周年を迎えます。創業当初から掲げている「予防型保険」の確立を通じ、どうぶつの健康寿命延伸を目指し続けてまいりました。今後も当社グループでは、遺伝子や食事等の生活習慣、腸内細菌叢等を含むビッグデータを活用し、各種取り組みを推進してまいります。
 

【問い合わせ先】

アニコム ホールディングス株式会社 広報担当
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